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5本目 -TEX-400-

あたいの名前はTEX―400。
Aria Pro Ⅱと言う会社で造られたエレキギターよ。
歳は今年で二十……ちょっと!女(?)に歳を言わせるモンじゃないわよ。

初めてお店に並んでから何人のオーナーの所にいたかは忘れたけど、とりあえず今現在は
どこかのだだっ広いリサイクルショップの楽器コーナーの一角に吊るされているワケ。
つまり、買い手を待つ落ちぶれた中古ギターね。

ここにはあたいと同じ様に流れ流れてやってきたギターがわんさかいて、えらく賑やか。
あたいは通路に面した楽器コーナーでも一番端に飾られていて、いわゆる安ギターなんて
呼ばれるグループに入れられている。ここにはFENDERのギターに似せて造られた子とか
いろいろいて、歳もあたいとそんなに変わらない子が多そう。

少し離れたショーウィンドウには60年代くらいのヴィンテージだかって言う先輩方が
大事に飾られてるけど、どうして人間って言うのはあたい達ギターにやたらとそういう
格差を付けたがるのかしらね……人類は皆平等みたいな事なら謳ってるクセに。

ここに売られてから、毎日毎日眩しい天井の照明に照らされながら、目の前を行き交う
人達を眺めているけど、若いお客が多いわね。すぐ向かいが古着コーナーになっていて、
お洒落にお金をかけてそうな若い子達がたくさん出入りしてる。

あたいはこの先いつまでここに吊るされるんだろう……。
そんな事を思っていたある日、通路を左の方から二人の男が歩いてきた。
その内の一人は楽器に興味があるのか、あたい達を眺めながら連れと一緒に右の方へと
遠ざかってゆくかと思いきや……何やら、足を止めてあたいをジロジロ見出した。

冴えないキモオタ然とした男で、やたらと食い入る様にあたいを見てくる。
ロクに弾けないくせに何本もギターを持ってそうなダメ男の臭いがプンプンするわね。
と、思いきや男は少しして、連れと一緒にどこかへ行ってしまった。あたいはちょっと
胸を撫で下ろす気分だった……どこが胸なのか自分でも分からないけど。

しかし、それから一週間くらい経った頃。
あの時の男は再びやってきた……脇に何やらギターのソフトケースを抱えて。
そして、店員を連れてやってくるやMarshallのアンプにあたいを繋いで、ポロポロと
適当に試奏し出した。

「……あ、音出る」
男はボソッと呟いた……出ないとでも思っていたのか。
生意気な事を呟いたかと思うと、店員の娘にそいつは言った。

「これ、下さい」

あたいは自分の運命を呪った。
もっとこう、イケイケな高校生にでも買われたかった。
そんな心中をよそに、男はレジで会計を終えるとあたいを持参したケースに突っ込んだ。

◇ ◇ ◇

と言うわけで、今年7月に4本目となるFender JapanのTL62Bを買ったばかりなのに、
早くも5本目のギターを買ってしまった浅倉であります。ついで言うと、ブログの方も
かなりご無沙汰でしたが、その辺は誰も気にしていませんでしょう。

8月の中旬頃に地元の某大型リサイクルショップを友人と歩いていると、たまたま横を
通った楽器コーナーの通路沿いに飾られていたのがコレです。
見つけた時は思わず足を止めて見入ってしまいました。

なんじゃ、こりゃあ……。

テレキャスターのボディにコンコルドヘッド/シャーク・フィン・インレイ(白蝶貝)の
まんまJACKSONなネックがついているギターだとぉ……しかも、バインディング入り。
メーカーはとヘッドのロゴを見ると、黄ばんだ文字で「Aria Pro Ⅱ」とある。
ああ、聖飢魔Ⅱの人が使っている奴ね……メーカー物じゃん。

実は浅倉、エレキギターはテレキャス派なのです。
高校時代にも、英語の教科書に載っているテレキャスターを弾く男の子のイラストを見て
「あっ、こういうギター良いな……」と思ったり、昔から惹かれる物がありました。

けど、最初の1本は何故かジャパンのストラトでしたwww

また、それとは対照的にメタル系のギターなら断然JACKSONが好きでもありました。
いつかはJACKSON……弾けないが欲しいJACKSON。
このTEX-400はそんな僕の好みが一本に集約したギターだったのです……売れちゃう前に
買って良かったと今では本当に思っています、はい。

ある程度ギターに詳しい方なら分かると思いますが、こいつはFERNANDESが90年代まで
発売していた(最近復刻したりもしているそうですが)モデルの思いっきりパクリです。

80年代に人気絶頂だったBOOWY……そのギタリストだった布袋寅泰が使用していた事で
FERNANDESのTEJは爆発的な売れ行きだったそうで、Aria Pro Ⅱがそれにも便乗して
こいつを造った物と考えられます。

やはり類似品は類似品に過ぎなかったのか……TEJの事を熱く語るブログは数あれども、
このTEX-400の事を語るブログは皆無であり、画像も満足に見つかりませんし、また、
カタログにも1990年版に掲載されていたのみと言う、悲しいほどのマイナーぶりです。
しかし、そんな事はどうでもいいのです。

俺はこいつが気に入った。

類似品でもマイナー機種でも、安ギターでもオンボロでも、好きな物は好き。
他にこいつについて書いている人がいないなら、俺が記念すべき第1号になってやろう。

◇ ◇ ◇

で……会計後に持参したFender Japanのソフトケースに入れ、無事部屋まで持ち帰り、
同じく中古で買ったギタースタンドに立てかける事にしました。

BEFORE。


「…………」
この間もギター買ったばかりなのに、また買っちゃった。
また部屋のスペースも取るし……などとちょっぴり後悔もしましたが、それ以上に、

やっぱり、カッコイイ。

という気持ちの方が強かったです。
前の持ち主は比較的若い方だったのか、よく見るとBB弾の様な物が当たった様な凹みや
塗装割れがあちこちにあるし、ネックの裏にはステッカーが貼られていた跡がwww

さてさて、私見ですがこいつのスペックを……

◇ ◇ ◇

ボディ:アルダー(1ランク下のTEX-350がそうであるため)

ネック:メイプル

フィンガーボード:ローズウッド

インレイ:シャーク・フィン・インレイ(白蝶貝)

コントロール:1ボリューム、1トーン、ピックアップセレクター

ピックアップ:1S1H(メーカーオリジナルのパッシブ・ピックアップ)

一部推測もありますが、大体こんな所です。
メーカーオリジナルのピックアップは見た目がEMGそっくりなんですが、中を見てみると
アクティブ(※1)と見せかけた普通にパッシブ(※2)でしたwww

※1:電池式のタイプ。非常にパワフルな音が得られる。
※2:電池を必要としないタイプ。通常エレキギターはほぼこちらが搭載されている。

◇ ◇ ◇

で、連れて来ちゃったこいつをどうするか。
やっぱりショボいし手放すか?……いえいえ、そんな考えは毛頭ありません。

こいつ、改造しよう。

改造……そう、やっぱり行き着く答えは改造である。
どこをどうしてゆくのかと言うと……

◇ ◇ ◇

1・2H仕様にして、ピックアップをダンカンに。

2・ペグとブリッジをGOTOH製(色はゴールド)に。

3・ビスやコントロールのノブを出来る限りゴールド仕様に。

4・ハイパスコンデンサーを組み込む。

◇ ◇ ◇

と言った感じです。
コンセプト的にはJACKSON系の攻撃的なルックスやボディの色から、ヘヴィメタル系でも
使えるアグレッシヴなギターにしてみようと考えました。全体的な色合いもボディの黒に
映える様にパーツは出来る限りゴールドに。

しかし、改造すると言っても楽器屋に持ち込んでいては大変面倒です。
調べてみると、ジャック一つを交換してもらう工賃だけで何千円も取られるそうで、
そんなお金も時間も掛けたくない浅倉……なので。

自分でやっちゃう事にしました。

正にDO IT YOURSELF(自分でやる)ですwww
もちろん、行き当たりばったりで出来てしまうほどエレキギターの回路は単純な代物では
ないと言うのは分かっています……そこで、インターネットから同じ様にエレキギターの
改造をされている方のコラムを読み漁ったり、分かり易い専門書を探して勉強しました。

エレキギターを改造をするとなれば、ビスを外す/締めるだけの単純な物だけではなく、
もちろん電気系統をいじらなければなりませんし、そのためにはまず半田付けの道具も
一式必要ですが……半田付けって中学生の頃に技術家庭でちょっとやったくらいだったし
酷い出来栄えだった記憶しかない……俺に出来るのかと少し怖気づきましたが、

ま、いいや。安く買った中古だしwww

愛着あるのかないのか……。
もちろん、オシャカになんてしたくありませんし、やるからには慎重にもやります。
ぶっちゃけてしまうと、このギターの良い所は「安く中古で買った」点でもあります。
高いお金を出して買ったピカピカの新品だと、いかんせん傷をつけたり壊したりする事が
恐くなりますが、こうした安くて中古のギターだと多少思い切った事が出来るかと。

◇ ◇ ◇

さてさて、ホームセンターで5000円前後出して半田のセットを一式揃えてきました。
まず最初の改造として、ハイパスコンデンサーと言う物を回路に組み込む事にしました。
これはボリュームを絞った際に高音だけ小さくせず出力できる様になると言う部品です。
テレキャスターなどのトレブリーな音を出す機種に使われるそうで、とりあえずこいつを
TEX-400にも組み込んでみる事にしました。

今回使用したのは積層セラミックコンデンサー……メーカーはよく分かりません。
ネットで調べた結果、ハイパスならセラミックがわりと評判らしかったので。

そして、その日の晩にレッツトライ。
さあ、やるぞ……くるくるくるくる(回路のフタのネジを緩める)……パカッ……。
























あ、無理。(秒殺)

1・ボディの裏面をくり抜いた中に回路を作ってあるので、すごく作業がし辛い。
2・線が密集していて、他の線を熱でダメしそう。

10秒と経たず、あえなく挫折……やっぱり、諦めて楽器屋に頼む方がいいか……。
それが無難かと思い、二時間ほど煙草を吸ったりしながらグダグダと過ごした後……

やっぱり、やってみよう。

意を決して再挑戦……やっぱり自分でどうにかするしかない。
まず作業をする前の配線を正確にメモしておき(かなり大事)、不安なので邪魔な線は
一度取り外して、ハイパスコンデンサーと一緒にもう一度半田付けする事にしました。

ハイバスコンデンサーを取り付けるのは、ボリュームポットの端子。
その内二つの穴にそれぞれコンデンサーの足を通して、しっかりと半田付けをする。

そうして、二時間近く格闘した末……終わりました。
正にイモ半田という出来栄えで昔と変わらず酷い物でしたが、線自体はしっかりと半田で
固定は出来ているはずなので、一度フタをしてサウンドチャック。ボリュームを絞っても
高音域だけが残ればハイパスが機能している事になり、取り付けは成功した事になる。

ではでは……(ボリュームを絞る)
















ぽーん。

な、鳴った……ちゃんとボリューム絞っても高音だけは残って出力された!
他の電気系統にも異常がないかをチャックしても、どれも正常に機能している!

取り付け成功!

すげえ!やれば出来るじゃん!
かなり気分上々↑↑になった浅倉でありました。

◇ ◇ ◇

調子に乗ってすっかりやる気満々になった浅倉は、お金に糸目もつけず(?)あれこれ
Amazonなどからパーツを買い集めて行きました。しかし、パーツと言っても物によって
サイズがフィットせず取り付けできない物や、酷い物ではきちんとした規格がないらしく
メーカーごとに穴位置の寸法が違っている物などがあり(エスカッションが特に酷い)、
高いお金を出したけど付けられなかったなんて事にならない様に、慎重に選びました。

購入したパーツ

□セイモア・ダンカン SH-1(フロント)
□セイモア・ダンカン SH-4(リア)
□ESP製ピックアップカバー(ゴールド)×2
□オールパーツ製ポールピース(ゴールド)×2
□ゴトー製ロトマチックペグ(ゴールド)
□ゴトー製ハードテイルブリッジ(ゴールド)
□ゴトー製ストラップピン(ゴールド)
□ストラップラバー(ブラック)
□トーン/ボリューム用ノブ(ゴールド)
□セラミックコンデンサー
□スカッド製ジャック
□スカッド製エスカッション用ビス(ゴールド)
□アリア製ギターストラップ

また、この他にフロントのザグリをハムバッカー用に拡張してもらったりもしました。

◇ ◇ ◇

AFTER。

で、これが改造の一通り済んだ状態です。

先日レモンオイルでも磨いたので、かなり艶々です。

(BB弾の)弾痕が醸し出す年季と貫禄www

最近までストラップラバーの代わりに5円玉を噛ませていました。(ダサいwww)

ちょっぴりネックの付け根部分の塗装に亀裂がありますが問題なし。

バインディングは縁を削っていないペイントですがwww

なんと言っても、このナイフの様に猟奇的なヘッドの形状がたまりません!

ボルトオン仕様です。

トラスロッドは多分一度も回されていないと思います。(これまでの扱われ方からして)

フロントのピックアップはあえて上下逆さまにマウントしています。

トーンのノブはちょっと緩かったのでティッシュを詰めてあります。

回路は従来のテレキャスターとは異なり、ボディ裏をくり抜いて作られています。

うーん、高いんだか安いんだか分からない見た目になりました(笑)。
ちなみに浅倉はこのギターを5千円ちょいで購入しました(夏のセールで半額www)
それに対してパーツやリペアショップにフロントのザグリを拡張してもらった費用などで
ザッと6万円ほどは掛けてしまいました。その昔7万円の原チャリに30万円分の改造を
したと言う人を知っていますが、それと似た様な感じですかね。

とことん改造し終わってみてふと思うのですが、もしメーカーが新たにこの仕様で新品を
売り出したとしたら、どのくらいの値段が設定されるんだろうなぁと……8万円くらい?

◇ ◇ ◇

ヘタクソなリズムギター(の真似事)を弾いたり作曲をする時に使ったりと、今では暇が
あれば毎日の様にこいつを掻き鳴らしております……音も硬すぎず柔らかすぎず、コシも
あって気持ちが良く、軽くて弾きやすい!見た目も最高!!!

人生は巡り合わせだと言いますが、それは人間とだけではない様です。
ある日お店を歩いていて初めて見かけたギターが頭から離れず、そこに始まって気付けば
こんなにお金と手間と時間を掛けていたのであります……まさにご縁と言う奴です。この
ギターは正確には恐らく88年頃に製造された個体と思われますが、こいつが新品として
お店に並んでいた頃、僕はまだギターなんて楽器がある事すら満足に知らないでテレビの
ドラゴンボールZとか観ていたと思います。25年ほど経って当時の子供の許に嫁ぐとは
このギターも思っていなかった事でしょう。僕の手元に来た事がこのギターにとって良い
縁でありますように大事にしていきたいと思います。






















って言うか、いい加減弾けるようになれ。(ギターの声)
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