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乙一 / 暗黒童話 (04年/集英社文庫)

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こんにちは、最近小説の更新が滞っている浅倉です。
ふと、また小説を書き始める前にもっとプロの方の小説を読んで、文の勉強をしてみると
今後のプラスになるだろうと、買ったはいいけど読まずじまいな小説の山を物色。
そこから選んだ一冊がこれ。

その名も素敵、暗黒童話。

去年か一昨年の夏、何かホラー物の小説を読んでみようかと思い、本屋へ行きました。
そこで背表紙にこのいかにもなタイトルが書かれた本書を選んだわけです。
結局読んだのが買ってから1~2年後なんだから、なんだかなあって感じですがwww
読み始めたのが3日前の日曜で、読み終えたのがこれ書いている一時間くらい前……。

さてさて、その内容ですが。

不慮の事故で左目と記憶を失った女子高生・白木菜深(シラキナミ)は、手術によって
他人の左目を移植され光を取り戻した……しかしある時、移植されたその左目がそこに
存在していない不可思議な映像を彼女の前に映し出してゆく。
それは左目の提供者が生前に見ていた様々な物……提供者の記憶であった。
戸惑う菜深であったが、次第にその映像から提供者の名前などを知る事になり、やがて
その提供者が迎えた悲惨な最期や、死の直前に何を見たかを知った彼女は、左目で見た
映像から提供者が生前住んでいた街を突き止め、そこへと旅立ち……。

と、言った感じです。

作品の色と言うより作者の基本的な趣向かも知れませんが、猟奇的な描写が多いです。
そうした個性を生かすためか、設定の一部に菊地秀行や奈須きのこ等の様ないわゆる
伝奇小説に通じる特殊な部分が見受けられます。
個人的には残虐性では虚淵玄の「Fate/Zero」より過激かと思います。

また、読者の意表を突く演出が大変巧いと感じました。
漫画やテレビの様な、映像として「ハッキリさせ過ぎてしまう」物とは違い、小説は
読者の想像や推測といった「頭の中」で展開するわけですが、作者はそうした小説の
曖昧さを見事逆手にとって、読者の推測をとんでもない方向へ持って行きます。
こうした手法は自分の小説を執筆するにあたり、大変参考になると思いました。

買って良かった!!!

そして、巻末の後書き。
暗く猟奇的な本編とは打って変わり、意外なほどコミカルです。
作者は十代の頃は「スレイヤーズ」などのいわゆるライトノベルに馴染んでいたそうで、
そうしたルーツが伺えるハイテンションぶりには、本編の凄惨さがまるで嘘みたいです。
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